かちゃかちゃと独特の音を響かせてまぐろくんが実験器具たちを持ってきた。

蒸発皿、粉末、スプーン。


「実験するの?」



「まあね……★
ちょっと授業でやったことをおさらいしたくてね」



「ふーん…えらいね」


活性炭と食塩水と鉄粉……ああ、化学変化でカイロ作るのか。

「あっ、そうだ…実験前にしないといけないことがあったんだった。
ナマエちゃん協力してくれる★?」


「ん?何?出来ることなら手伝うけど………」



「かなり助かる★」



「え、」


にやりと笑ってまぐろくんはこちらに向いて、腕を伸ばして私を抱き寄せた。



「えっ、ちょっ…まぐろくん?何してんの?」



「実験前に静電気を逃がして置かないと危ないから、ね…★
ナマエちゃんで放電しとくことにしたんだ」


「私は金属を触る前に触っておく小銭扱いかなまぐろくん?
というか、その実験で静電気で爆発するようなことは起きないよね?材料混ぜて反応待つだけだよね?」


よくやるよね、玄関のノブを回す前に百円玉で電気逃がすアレ。おばさん臭いとか言わないお約束。


更にまぐろくんは頭も撫でる。
優しく…とはちょっと遠く、もっしゃもっしゃと髪型を崩すように。


「…バレたか★」


「うん、もろバレだね。
まぐろくんなんていうか天の邪鬼だね」



「嬉しいくせにツッコミしちゃうナマエちゃんもそう変わらないと思うよ」

うーん、否定できない。

まぐろくんは更に腕に力を込めて抱きしめた。



静電気びりびり




*2012-1/13
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*活性炭と食塩水と鉄粉
└カイロの成分。刺激を与えるとカイロ同様化学変化であったかくなる。


サキさまへ!
まぐろくんorりすせんぱいで冬の話ということでまぐろくんとの静電気の話にしてみました!

まぐろくんって掴みづらい性格してるから、そんな感じで書いてみよう!と書いてたらなみこ自身掴めなくなりかけました…駄目じゃん!

コメントもありがとうございます!
癒しだなんてとても照れます…!

リクエストありがとうございました!
拙いものですが捧げます。






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