short | ナノ




※若干百合
でもギャグ









「あのう、ナマエさん、」



「ん?どうかしたの、リデル?」


「今日も、おしゃれコウベさんのお店に行くのに付き合って貰っても良いですか?」


「いいよいいよ!そうだね、今日は品替え日だしちょうど入れてくれたかもしれないしね!」

「…ありがとうございます…!」




    * * *



「うっさいわね!入れないって前にも言ったデショ!」


「えーっ!コウベさんケチ!」

「キーキーうっさいわネ!迷惑ヨ!だまりなさいコムスメ!」


「ナマエさん…ケチはちょっと…」


「でもリデル、欲しいものがあるならリクエストしないと!それにお客さんのリクエストでお店って良くなっていくもんだし!

ほら!コウベさん、お客さんのニーズに応えよう!ニーズを知って店を全国店舗にしょう!」

「アンタ何様よ!」


「お客さまだ!そして神様だ!
敬おう!崇めようそして赤ぷよ帽子を入荷しょう!さあコウベさん!入荷だ!」


「…なんでこう魔導学校にはアホッ子ばっかりなのかしらネ…頭が痛いワ」


毎回毎回いきなり店に来るなりよりによってあのダッサい赤ぷよ帽子なんかを入荷しろと乗り込んでくるアホッ子ナマエ…とリデル。

アタシとしてはあんなダサい帽子なんか置きたくないし、なんせ需要がないのに売ってもスペースの無駄なのヨネ。

それをちゃんと説明してるのに聞きやしないんだからまったく呆れるわ。


「あの帽子ならあのダサッ子が自分でレプリカ作ってたじゃないの。それを貰ってきなさいヨ」


「あれを被りたいだけじゃなくてアミティになれるのがいいんじゃないですか!それにコウベさんのお店のクオリティの帽子がいいんです!」


「まあ…嬉しいこと言ってくれるじゃないの」


「そうなんですか?」

「しー、そのままのせてのせて。おだてておけば大抵のおば…お姉さま(?)はオチるからね」


「聞こえてるわよアホッ子!!」


「あ、あのう…無いなら今日はいいです。ナマエさん、今日もありがとうございました」


「もういいの?うん、じゃーまあ今日はぐりぷよアイスでも買って帰ろっか」


「…はい!」


「ケチコウベさん、ぐりぷよアイス二つ下さい!」


「アホッ子!!値段二割り増しにするわヨ!」


「あの…ナマエさんお金…」

「うん?今日はリデルと初ぐりぷよアイス記念だから私がおごりだよ!」


「そんな…ありがとうございます」


「いいっていいって!次はサンデー系食べようかな」


「買ったらサッサと帰りなさい邪魔よコムスメ」


「はいはい分かったよおしゃれコウベさん!じゃあまた来ますからちゃんと赤ぷよ帽入荷して下さいよ!」


「アタシの頭かお洒落観がトチ狂ったらいつか入るかもネ」


「…ありがとうございます。
また、来ます」


「……ハイハイ」


最初にあのツノ娘が欲しいと言い出したが先かアホッ子が同伴し始めたが先かは覚えてないケド、もうあの子明らかにダサ帽目当てじゃないじゃない。

アタシの目に狂いわ無いワ。始終アホッ子にひっついてるわ、終いには入荷するかも分からないとの"皮肉"に"ありがとう"と礼を言ったんだから。


アタシったらお節介屋だワ…わざわざこんな面倒な役回りで気い使ってるだから。

まったく早くアホッ子も気づきなさいヨネ。そろそろ他の客の目線も面倒だし、ツノ娘もちょっと不憫だワ。

だからアホッ子なのよ。






2012/05/20
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コウベさん書くの楽し過ぎた。キャラも好きすぎる。サカナ王子と会話してる時とかテラ乙女。


ちなみにリデル→夢主。
前から書きたかったリデルさんでした。可愛いよね

 
 
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