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「シグ?」

「んー」

「何してるの、そんな窓辺で。虫でも居た?」

「日があったかい」

「ひなたぼっこかぁ」


確かに日向は暖かくてとても気持ちがよい。
特徴的なアンテナ(…毛?)がゆっくりぴこぴこ。ご機嫌なご様子。


「ナマエも」

「私も?」

「ん」

もう1つ置いてあるクッションをぽんぽん叩くシグ。
ああ、隣に座れっていうことね。


「じゃあ失礼して」

おお、あったかい。

「ぽかぽかだ」

「あったかいね」


ゆっくりと外を見つつ、ひなたぼっこ。

も、束の間。
当然ながら日は動くので


「…寒い」

日の当たる範囲が狭くなって座っているところに日が当たらなくなるのはまあ、しょうがないとして、さっきまで日に当たっていたものだから尚更肌寒く感じる訳だ。


「よいしょっと」

「ナマエ?」

「もう日向なくなっちゃったし、そろそろ宿題でもしょうかと思って」


「…えー」

「シグは座ってていいよ、まだ日向残ってるし」


渋るシグを尻目にゆっくりと立つ。
明日が提出日だ、そろそろ片付けてしまおう。


「ナマエ」

少しご機嫌斜めな声が聞こえたと思ったら、特徴的な赤い彼の手に腕を引かれていて、気づいたらすっぽりと彼の腕の中に収まる形になっていた。


「…シグ?」

「これでいい」

「これだと私に日は当たるけどキミに当たらないよ」

「ナマエと一緒にあったかいからいい」


今度は逃がさないとばかりにきゅう、っと強く抱きしめるシグに観念してゆっくりと身体を預けた。




一緒にひなたぼっこ




「もう日沈んだよ」

「…zzz」

「(アンテナ動いてる…さては起きてるな)」




*20111004



 
 
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