図書室に来てみたものの、なにか読みたいものがある訳でもないので適当に面白そうな本を選んだ。
カバーがすごくきれいに装飾されていてわくわくしながら表紙を開いた。
…ものの。
困ったことが1つ。
古い書物だったようでまるで読めなかったのである。
戻してこようかな…
「ほう、その本を読めるのか」
「まっ…まあね!」
「それはだいぶ高等な書物だ。どうだ、おもしろいか?」
「今悪いドラゴンからお姫様を救うための作戦会議を始めたところだよ」
「読めないのなら読めないと言え」
ぱこんといつも持っている封印の書で頭を叩いた。
魂のクルークが更にへたっとした。
「何もそれで叩かなくても…クルークが大変な事になってるよ」
「ふん、書物で叩いたら書物に失礼だ」
「キミらしいけどまず叩かないという選択肢はないんだね」
「そんなもの存在しない」
「まあいいや、よいせっと」
笑うあやクルを置いて席を立つ。
これはまた今度挑戦することにしょう。
「どうした?」
「結局まだ私のレベルでは読めそうもないし、本棚に戻そうと思ってね」
「…ふむ。
まあ、待て」
「なに?」
「お前でもわかるよう私が読み聞かせてやろうか?」
「お断りします」
何故だ、とかお前には拒否権はないぞとかごちゃごちゃ言ってる奴を無視し他の本を取りに行くことにする。
その前クルークが言ってた月刊クロマージュでも読んでみるかな。
*2011’1121(アップ日)
*拍手設置期間
2011’1017〜2011’1121
--------
拍手お礼だったものA