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「いやぁ、寒いね。
肌を隠せる所はまだ大丈夫だけど顔は塞げないから顔に来るダメージは半端ないよね。難儀なことだ」


「ナマエは口がよく動くから人よりはあったかいだろ」


「おぉう、それは口がよく回るってことかな?」


「口だけはよく回るってことだよ」


「かんじわるーい」


「うっひゃひゃひゃひゃ!事実だからしょーがなっ…うぐっ」


「どうかした?いきなりうずくまって。舌でも噛んだ?」


「口の端が切れた…」


「うわぁ、そら痛いね…」


「ナマエ。リップクリームか何か女子だったろ持ってるだろう、貸してよ」


「新しいの朝使っちゃったよ…ラフィーナだったら使ってないのいっぱい持ってるだろうからラフィーナから貰いなよ」


「…めんどくさい、ナマエのでいいよ」


「えー…クルーク、リップクリームってどういうものか分かってるよね」


「キミのリップクリームもキミの口だけは奇跡的にキレイで仕事がないから僕の方がいいって言うと思うよ」

「擬人法!?そこまでこのリップがいいのキミ…」


よくわからない談義をごちゃごちゃとしていると、横からひょっこりと見慣れた水色がやってきて私の手からリップクリームをとりあげた。


「ナマエー、借りるぞ」


「「あ。」」


「ありがと」


「…シグ使っちゃったけど使う?」


「もういいよ」


キミのが良かったんだけど。



「クルーク行っちゃった…」


「メガネわかりやすいな」


「え?」



*20111106




 
 
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