「りす先輩に聞きたいことがあります」
「何でも聞きたまえ。出来る範囲で答えよう」
「りす先輩はいつも愛について説いていますよね」
「ふむ」
「私は愛というのは与えたり貰ったりするものだと考えます。受ける心と書いて愛と読むごとく」
「うむ」
「好きな奴にいじわるしちゃうのも愛、つまり好きの裏返し。注意するのも相手を想わないと一般的に出来ない行為ですね。勿論例外もありますが」
「まあそうだろう」
「ここで質問です。りす先輩は愛と恋は同じものだと想いますか?」
「うむ、愛があってこその恋、そういうものだ」
「私は恋はするものだと考えます。ここでは愛は一方的なものだと例えましょう。1人でもすることが出来るからです。
しかし恋というのは、相手が居ないと出来ないものとなります。
ですので、愛と恋は別物となると思うのです」
「あんがー」
「どうです?論破できますか?」
「私の負けだ、ナマエくん」
「やったね!憧れのりす先輩を言い負かしました!勝ちです!」
「論理的にナマエくん愛と恋の同一性について説くことが出来ない。この時点で私の負けだ」
「りす先輩を論破できたのは自慢できますね!ふっふーん、誰に自慢しょうかな!」
「説くことが出来なくなった時点で私の負けだ。
だがしかし私はナマエくんに愛と恋について知ってもらいたい」
「…先輩、この体勢は何ですか?
何故先輩と天井しか見えないのでしょうか」
「特別講座だ、ナマエくん。愛と恋について一緒に知ろうではないか」
「な…なんと口で勝てないからと実力行使に出るとは…」
「なんとでも言いたまえ」
愛≠恋??
文系少女と理系りす…くま。
*20111021