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さくりとクッキーを頬張る。
横にはにこにこと笑みを絶やさない緑の魔導師…間違えた彗星の魔導師ことレムレス。


「やっぱりキミのお菓子は甘すぎるよ」


「そうかい?普通だよ」


「いや、これは明らかに砂糖の分量が多いよ」


「甘いの嫌い?」


「嫌いじゃないけどね、なんだかね…んー…」


「嫌いじゃないけど?」


「キミのお菓子は甘過ぎて他の世界に飛びそうっていうか…なんかこう、中毒になりそう」


「それは光栄だね」


「結構辛口に評価を付けたつもりなんだけどね」

総じて誉めてはいないんだけどね。

クッキーからちらりとレムレスに視線を移すといつも以上にあやしげに笑みを浮かべてこちらをのぞき込んでいた。

「僕の作ったお菓子の中毒になってくれたらナマエはずっと僕の側に居てくれるでしょ?
そんな嬉しいことはないよ」


「え、いやそれは比喩というかなんというか…」


「さあ、もっと甘いお菓子を食べようね」


ゆっくりと頭を撫でるともっとお菓子にいや…僕に溺れてね、と呟いた。



*20111012





 
 
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