旧御礼文
※誕生日
「なぁなぁ」
「はい?」
「今日ってなんかあったっけ?」
「?さあ」
「いや、さあじゃなくて絶対なんかあるってこれ。俺の第六感が全力で訴えかけてるよ」
「…そうねぇ………あ」
「なんだ思い出したか!?」
「今日スーパーの特売日だわ」
「………」
「荷物多くなると思うので、荷物持ちお願いしますね」
「いやいやいやそれじゃないんだよ、なんだっけなーここまで出てるんだけどなー」
「じゃあ行きましょうか」
「……お姉さん無視?銀さん泣いちゃうよ」
「何ぶつぶつ言ってるんですか、ほら早くしてください」
「へいへいわかりましたよチクショー」
「なんで拗ねてるんですか?…まったく、一つ年をとっても世話の焼ける人ですね」
「……え?」
「銀さんはいくつになっても変わりませんね」
「お前…知ってたのかよ」
「あら、誰が知らないなんて言いました?」
「…お前なぁ、いい大人をからかうんじゃ―――」
「銀さん」
「?」
「これからもよろしくお願いしますね」
「……こちらこそ」
(そんな顔で言われたらもう何も言えない)