借りぐらしのアトベッティ2
アトベッティ(※何度見てもやはり人間である)は、生活に必要なものを私の部屋から、"借りて"いたという。しかし、私が先日食べようとしていたパンの空っぽの袋だとか、これからの時期使うはずだったブランケットを見つけてしまったので思わず、「そんなの信じられない!」と私が反論すると、

「家を追い出された、一文なしだ」

ハッ、笑えよ、と彼が自嘲気味に言ったので、思いっきり笑ってやった。ものすごいスピードで目覚まし時計を投げつけられた。

「…ねえ、さっさと出てってくれない?」
「…テメーに言われなくたって、もうここから出て行くさ」
「えっ」
「俺様のこんな無様な姿は…、本来、人間に見られてはいけないんだ」
「アトベッティ…」
「じゃあな…」
「待って!」
「…あーん?」

「ごめん、通報した」

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