アメーバ柳生2

無事学校に着いた。遅刻は免れたし、なんだか幸先のいいスタートの予感!だってそうでしょ?さっきのあれだって、運命の出会いそして運命の再会の予感をぷんぷんさせてるんだし!
廊下で待ちながら私はさっきの男の人の顔を思い返す。眼鏡、七三。

「さて、では転校生を紹介します。入ってきてください」
「は、はい!」

新しい担任の先生(柳生先生って言うんだって)が私の名前を呼んだ。さて、新しい学校生活の始まりだ。あー緊張する!ぬるぬるする!朝のジェントルマンは果たしているのだろうか。いたらこう言うんだ!「あー、あんたは朝のジェントルマン!」ってね!

目を瞑ってガラっ、と扉を開ける。クラスメイトはどんな人たちなんだろう!楽しい人たちだといいな!

わくわくして目を開く。

―――一面、朝のジェントルマンだった。

何を言っているか分からないかと思うけど、私にも分からなかった。ただ言えることは、教室の中には朝のジェントルマンのビジュアルの人間がぎゅうぎゅうに40人詰められていたということだけだ。

「あ、朝の…朝のジェントルマンはどれですかー!」

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