03

「今までどこ行ってたの?」


いきなり退職願出していなくなっちゃったから心配したよ、と閻魔大王は豪快に笑った。
水蓮もまた負けじと豪快に笑った。


「いろいろ行きましたよ〜
いろんな国の地獄制度を実際にこの身で体験して回ってきました」

「え?」

「地獄の制度整える時にみんなで聞いて回ったじゃないですか〜
その時にすっごい各国の獄卒の仕事とか気になっちゃって」


世界の獄卒体験ツアーです、と彼女は楽しそうにコロコロと笑った。
大王はそれを聞いて、それ病気だよ…と眉を下げた。
水蓮は昔から、気になったことはとことん追求したがる子だった。


「あ、鬼灯君は?
鬼灯君に会った?
あれ、今鬼灯君どこにいるの?」

「今、記録課にいらっしゃいます」


報告書を届けに来た獄卒は、記録課の者のようだ。



「悪いんだけど呼んで来てもらえるかな?」

「いや、いいですいいです
どっちかというと会いたくない」

「もうそろそろ帰ってきますよ
鬼灯様」

「私が何ですか?」


扉の外からひょっこりと顔を出した閻魔大王第一補佐官鬼灯。
その顔を見るなり水蓮はぐるりと背を向けた。




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「見えない臓器の名前は」
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