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「あの…、閻魔殿へなにか御用でしょうか」


閻魔庁に用事があり、たまたまそこに居合わせた二人の獄卒が建物を見上げている女に声をかけた。
彼女はふわりと笑って首を振った。


「いえ
でも、一応ここの職員でしたので大丈夫です」


そう言って、獄卒にぺこりと頭を下げ、ガラガラとキャリーバックを引きずって廊下へ進んだ。


「……あの人、見たことあるか?」

「ないな」


声をかけた獄卒は、女の後ろ姿を見つめながら首をかしげた。




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