memo | ナノ

Diary

 月日流れるの早すぎる件

スカルさんと10月




「ハロウィンですねスカルさん」
「そうだな」
「というわけで dead or alive」
「!?」
「間違えました」
「そ、そうだよな…ビックリしたわ」
「気を取り直して、trickA or trickB or trickC or trickD or trickE or treat」
「treat一つに対してtrick五つもあるのかよ!? バリエーション取り揃えすぎだろ!」
「時代のニーズに合わせて」
「ずれてるわ! 時代はそこまで悪戯を求めてねぇよ!」
「何で私が時代に合わせなくてはいけないんです? むしろ時代が私に「合わせてもいいでしょうか」ってお伺いたてにくるべきでしょう」
「お前のその自信はどっから来るんだ!?」
「で、trickA or trickB or trickC or trickD or trickE or treat?」
「仕方ねーな…ほら」
「ありがとうございます。…チッ、飴かよ」
「お前今舌打ちしたろ! 文句あるなら返せよ!」
「してません」
「……もういい。じゃあ俺からもtrick or treat」
「え? スカルさん何言ってるんですか? ここ日本ですよ? ハロウィンごっこがしたいなら外国に行ってください」
「一分前のお前にそっくりそのまま返すわ!」
「まったく仕方ない上司ですね。…はいどうぞ」
「サンキュー…じゃねえよお前これさっき俺様がやった飴じゃねえか!」
「私、この味苦手なんです」
「知るか!」
「分かりました分かりました。落ち着いてください……はい、これでいいですか?」
「……激辛唐辛子せんべいってお前、これ一歩間違ったらtrickだろ!」
「飴返しちゃったんで、自動的に悪戯コースです」
「確信犯かよ! 質悪いな!」
「嘘ですよ? だって、スカルさん辛いの食べれるじゃないですか」
「そういう問題じゃねえよ」
「ところでスカルさん、treatの本当の意味知ってます?」
「? ああ…喜びとか、楽しみって意味だろ」
「そうなんです。だからスカルさん、お菓子は要らないんで給料あげてください」
「お前ほんとに何なの」
2012/10/31 01:35

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