memo | ナノ

Diary

 三月ですね

スカルさんと三月




「3月ですよ、スカルさん」
「そうだな」
「とりあえずまあ、お雛様でも飾っときますか」
「ずいぶん投げやりだな……ってお前何してんだよ! その小鳥どっから持ってきたんだよ!」
「庭の木から」
「違うそうじゃない! 何で持ってきたんだよ!」
「え、雛飾るんですよね」
「鳥じゃねーよ! 何で03月03日に鳥の雛飾るんだよ! 返して来いバカ!」
「えー、……分かりましたよ。他の飾り終わったら返してきます。……で、隣に居るのはおだいり様でしたね」
「おぉ」
「まあ、重要人物ですからね、あんまり公の場には出たくないかもしれないですけど。こんな大切な日に影武者使わなくても……」
「代理じゃねーよ本物だよ」
「今頃、床になって誰かに踏まれてるかも…」
「それ大理石だろ! 人形じゃねーじゃんもう! 床じゃん! 石じゃん!」
「えぇっ、人の気持ちを踏みにじるなんて最低です!」
「その意思じゃねーよ!」
「スカルさんは酷いですね。ひとででなしです」
「当たり前だよ! ヒトデなわけねーだろ!」
「ろくでなしです」
「それだと大分意味変わるから!」
「血も涙も首も体もありません」
「それ本当に人じゃねーよ!」
「スカルさんにはうっかりですよ」
「がっかりの間違いだろ」
「点滅しました」
「チカチカしねーからなオレは! 幻滅したって言いたいのか?」
「ところでスカルプさん」
「頭皮じゃねーよ! ふざけんなお前!」
「もうすぐ白い日ですね」
「……ああ、ホワイトデーな。何で日本語にしたよ」
「仕返しはちゃんと考えましたか?」
「仕返し!? 恩を仇で返す気か!」
「あ、でもスカルさんは貰ってないから返す必要ありませんよね!」
「余計なお世話だ!」
「チョコレート卒業おめでとうございます」
「うるせーよ!」
「たしか、白い光の中で、山並みがもえちゃうんですよね」
「定番の卒業ソングだな」
「マッチ1本火事の元ですよ」
「そっちの燃えるじゃねーよ! 山火事かよ! 卒業式にとんだ大惨事じゃねーか!」
2012/03/01 00:05

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