不穏な推測



「そのことだが……近頃、『ラグナロク』の動きが活発に見られてきた」

「ラグナロクの……!?」

 それを聞いた二人の顔が驚愕となる。

「恐らく、あっちもこの話については既に情報を掴んでいると思われている。最悪の場合はこちらを潰しにくるだろうし、戦闘は避けられないと予想される。あちらの顔の大半が転生後で分からない以上、こちらも極力被害を出すことは避けたい」

「なるほど……だから少人数で行動すると」

「あぁ。二人にも負担になってしまってすまないと思っている。だが……」

「分かってる。もしかしたら仲間が見つかるかもしれねーんだよな?ならしょうがねぇよ。なぁ、雅?」

「えぇ、私は今回の任務、なかなか悪くはないと思いますよ。久しぶりに彼の軽口も聞きたい所ですし……行きましょうか」

 二人が顔を見せ合い笑う。

 それを聞いた珀憂も、ゆっくりと頷いた。

「すまない。では決行は明日、早朝とする。詳しいことは移動の際に話すこととしよう」

「分かりました」

「りょーかーいっ!」

「それでは、これにて会議を終了とする。急だが各自隊への連絡、及び準備を怠らないこと。何かあれば私へ随時連絡をするように」

 珀憂の声に会議は終わりを告げ、三人は早々に会議室を後にした。




  



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