俺は遠藤にさんざんなめに合わされて次の日は一人じゃ立てないくらいに腰がやられてた。
でもそんな今日でも俺は必ず授業にでる。
遠藤にこうやって脅されてるなかで俺の唯一の救い・癒しは隣の席の田中。
今日も田中はニコニコ笑って一緒にくだらない話をしたりしてた。

「佐藤ってそんなに酷い腰痛持ちだったっけ?」

一瞬冷や汗かいたけど田中が知っているはずもないんだ。
あの日の田中の上着は持ってかえって自分で処理して代わりの上着を田中の机においたんだから。
田中と話していると自分が何をしたか、遠藤に何をされているのか全部忘れられる。
こんなにも田中が好きなのに。遠藤だってそれを知っているはずなのに。
遠藤はあの日目撃した俺の秘密をネタに脅してただ暇潰しのオモチャにしているだけにしか思えない。
遠藤もこの学校の寮に住んでるしあんまり出歩けないから溜まってるんだろ。
それで俺のことをおもちゃみたいにするんだ。
俺は好きなやつ以外とはしたくない。ましてや遠藤なんてもっと嫌だね。
なんでこんな酷いことするんだ、もう我慢の限界だ。

今日の放課後、遠藤からまた化学室に呼び出されてる。
もう、終わりにするんだ、今日で全部。
どうやって、と言われたらわからないけど…でも絶対終わらせる。

放課後真っ先に化学室にいくと、すでに遠藤いて顕微鏡で何かを見ていた。
遠藤の向かい側に座ると無言で顕微鏡をこちらに向けてきて、それを見ろと顎で指図してきた。
しぶしぶ見るとそこには…保健の教科書でよく見るものがうつっていた。

「それ昨日のお前の精子。動物性タンパク質。」

一気に頭に血が上った。
どこまで俺を馬鹿にして遊んで、辱しめたら気がすむんだ。


俺は遠藤の胸ぐらを掴んで机に押し倒していた。
遠藤のワイシャツをボタンも外さずにバッと開き、何発か胸を殴る。その旅にむせて呼吸ができなくなる遠藤。口の端からは飲み込めない唾液が流れていた。

「嫌いだ嫌いだ嫌いだ!!!」

お前と同じことしてやるよ。
遠藤のベルトを抜きさりズボンを脱がせた。
遠藤は殴られた痛みからか涙を長し、抵抗するような素振りもない。
適当にやってこいつを傷つけてやるんだ。
今までの俺の苦しみを、屈辱を、こいつにも…!

数回自分のチンコをしごけばなんとか勃起した。そのままならしてもない遠藤のアナにおもいっきり突っ込む。

「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ」
「っ…きっつ…」

アナは裂けて、そこから血が流れだしていた。見るからに痛そう。
…俺、何やってんの、これじゃ…こいつと一緒…こんなたくさん血でて、俺っ
放心状態になっていた俺に遠藤は手を伸ばしてきた。
またっ、またヤられる、こんな事して仕返しされる、いや、いやだっ
遠藤の顔や胸、腹とか身体中を色が変わるまでずっと殴りつづけていた。
その間遠藤は何かいっていたけど俺はそれを聞き取ることもできないくらい混乱していた。

気付いたときには遠藤は意識はあるものの身体中アザだらけで声も出せず、ただ息をするのがやっとという状態だった。
その姿を見て俺は体のなか、あたまも心臓も、一気にさめていくのがわかった。
なんで、、、、なんで抵抗しなかったんだ、

「さ、と…、っ」

名前を呼ばれたとき、俺は急に怖くなってわけのわからない事を叫んでボロボロぬった遠藤を置いて逃げた。
一心不乱に走った俺は寮の自分の部屋について、電池がきれたみたいに寝ていた。


次の日、遠藤は体調不良で授業にはでてこなかった。
それどころか次の日も次の日も。
遠藤を見なくなってから5日たった。
たまたま用事があって職員室にいった俺はそこで先生方が話していることが聞こえてきた。

「遠藤先生、精神病か?」
「身体中にあざがあったらしいし、何かあったのかもな」
「もう全然食事もとってないし、このままじゃ死んじゃうんじゃねぇのか…」

それを聞いた時心臓がバクバクいって走り出していた。
もちろん、遠藤の寮の部屋まで。

ノックしてもへんじはない。
ドアノブに手をかけたら意外にも鍵はかかっていなくて、簡単に部屋の中にはいれた。
俺の寮とまったく変わらないまとり。
寝室となる部屋にいくとベッドが膨らんでいた。そこからは小さな寝息が聞こえてきて、ひとまず生きていることが確認できて安心した。
こっそり布団をめくると遠藤のやつれた顔、その顔にはまだあのときのアザがある。
アザはあの時よりも黒く濃くなっていて、自分がとんでもないことをしたんだと思った。

「…、とう、さ、と…?」

人がいる気配をかんじたのか、遠藤はうっすらと目をあける。
どうすることも出来ず、ただその場に立ち尽くしていた。
すっかり衰弱しきっている遠藤からは普段の遠藤らしさが感じとれない。
……悪いのは遠藤だったはずなのに、なんで、これじゃ俺が、っ

手がガタガタと震えだしてとまらなかった

その時遠藤が俺の手をギュッと握る。

俺はびくっとしてその手を振り払った。遠藤の今の力じゃ振り払うのも簡単で。
でも振り払われた手をまた握ってくる。一体何がしたいのか、


「ご、め、せんせ…が、わるか、っ」


ハッとした。
遠藤は弱々しく謝りながらぽろぽろと泣き出していた。


「だ、から」









嫌わないで












ちゃんと声にはならなかったけど、遠藤は確かにそう言った。
俺の手を握る遠藤の手の中に何かにぎられている、くしゃくしゃの紙切れいちまい。

そこには弱った遠藤が必死に書いたのが伝わってくるガタガタな字で、たった一言、書いてあった。



あの時めちゃくちゃに殴ったせいでこんなにも弱ったんだと思った。
でも、それよりも。
遠藤はあのとき、俺の言葉でこんなにも弱っていたなんて知らなかった

あの時からじゃない。
はじめから、















『 す き 』








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説明(←)

1では佐藤→田中の片想いだけだったけど、実は遠藤(先生)→佐藤→田中
一番傷ついていたのは先生、みたいな。











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