目の前でぎゃあぎゃあ騒ぐいかつい二人。
そんな二人のちょっと後ろで微笑みながら
その光景を見つめる。
新しい制服を着てちょっと緊張しながら
烏野高校に入学した。
新しい友達、先生、先輩。
全部新鮮で新しい。
部活は中学の時からやってたバレー部。
スッゴく優しそうな先輩達が迎えてくれた。
そこで同じ学年にやたら目つきが悪い坊主頭の奴と
ちっちゃいけど存在感のある奴に出会った。
はじめすごくうるさくて嫌だなって思ったけど
プレーは力強かったり静かだったり。
二人とも上手かった。
きっと俺のことなんか
気にもしない手の届かない人
になるんだろうなんて思ってたのに、
名前呼ばれて一緒に帰ろうって。
びっくりしたけど嬉しかった。
それから日は過ぎ、
いつの間にかあだ名や名前で呼び合うようになった。
毎日がほんとに楽しくて楽しくて。
一時、部活が辛くて逃げ出した時もあったけど
また元に戻ってもみんな文句一つ言わず迎えてくれた。
そんな仲間がいたから俺は一年間ちゃんと続けられた。
だから、俺の後輩達にも楽しいと思ってもらいたい。
ぎゃあぎゃあ騒ぐ二人の顔をみてそう思った。
また、一歩一歩しっかり地を踏みしめよう。