「おーい、ちからぁ、帰ろ。」

「あ、うん。ちょっとまって。」

部活がオフ日の帰り。
HRが終わり荷物をバッグに入れていたら
後ろから田中に呼ばれた。
みんなからはただの部活仲間だと
思われているだろうけど、
実際俺らはそれより遥か上の関係。

バッグを背負って田中の元まで行くと
田中はニヤニヤする。

「田中さ、その顔気持ち悪いよ。
ニヤニヤしちゃってさ。」

「しかたねーじゃん。
これから俺ん家で久しぶりのデートだからよー」

「ヤらしいことしないでよ?」

「えー!ちからぁ!
この俺にお預けさせんの!
この間しなかったからヤりたい…」

「やだ。田中は俺のこと嫌いなの?」

「嫌いじゃねーけどよー…
ちからと一緒に居るといろいろヤバいんだわ。」

いろいろヤバいってなにがヤバいんだか。
田中とのエッチは気持ちいいけど
激しくて次の日全身痛くて動けなくなるんだもん。

「もぅ、仕方ないな。
田中の家行ってそうゆう気分になったらね。」

なんて言えば、尻尾が今にも見えそうなくらい喜んでる。
こういうとこが好きで断れないんだろうな。

end

田中も縁下もキャラ崩壊…
スミマセン。

BLコンテスト・グランプリ作品
「見えない臓器の名前は」
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