BBQ

 


「烏野が公立のくせに東京の強豪と合宿してBBQとか生意気な事してたから俺達もやろう、BBQ」
「また変なこと言い出した」
「イタッ! エリンギちゃん最近乱暴だよ!」
「岩泉が及川に遠慮しなくていいって言ってたから」
「なにさそれ」
「だいたいウチはウチでグループ合宿してただろ」
「え〜そうだけどさ〜」
「……ハァ」

「監督、コーチ、構いませんか?」
「おー、いいよ」
「おう、早く来い」
「「「「「???」」」」」
「今日は監督、コーチ両名がBBQをご馳走して下さいます。春高の予選も近付いているので、ここらで英気を養って下さい」

「松川〜そっちの豚くれ」
「ん。あ、花巻、その目の前のタン焼けてんぞ」
「うおっマジだ」
「…………」
「渡っちゴメン、タレ取って〜」
「あっ、ハイ、どうぞ!」
「あ〜りがと」
「…………」
「お前らジャージ汚すなよ」
「しませんよそんな子供みたいな」
「…………ちょっと、あんたたち」
「「「「「???」」」」」

「何全員できょとん顔してんのよ! 肉は食って良い、ただ野菜も食え! なんで私の皿が野菜盛りみたくなってんのよ! すれ違い様に野菜を移すな!」
「じゃあエリンギさんに野菜あげます」
「堂々とやればいいわけじゃないわよ国見。すれ違い様が問題じゃない、私の皿に野菜移すのが問題なの」
「野菜だってちゃんと食べてるよ〜。トウモロコシとか。金田一が」
「えっ、あっはい」
「金田一は満遍なく食べてるわよ! 大体トウモロコシは好物だからでしょ! あんたらと一緒にすんな!」
「カリカリすんなよエリンギ……ビタミン不足か?」
「ビタミンってなに? 人参とか?」
「ぽいよな。エリンギ、人参食う?」
「さっきからずっと食べてる! 揃いも揃ってガキか!」

「せっかくのBBQだろ。肉食い尽くさねえと損じゃねえか」
「岩泉まで真顔でなに言ってくれてんのよ。野菜も食い尽くしなさいよ」
「野菜はちょっと専門外です」
「あんたたちね……!」
「エリンギちゃんも女の子だから、あんまり脂っこいものを食べさせちゃ駄目だろうって俺達なりの配慮だよ? つまり愛だよ!」
「白々しいわ。私にも肉を寄越せそして野菜を食え。好き嫌いすんなガキ共め」
「肉を前にして口が悪くなってるな」
「うるっさい。はい野菜」
「あーっ、ちょっ、玉ねぎは勘弁……! 俺亜麻色玉ねぎしか許せないタイプだから」
「なにそれ花巻めんどくさい」


 



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