step1‐計画する
「高尾。私があんたにいい夢を見せてやろう」
「えっなんですかいきなり」
「後輩ちゃんと山田ちゃんと河村先輩からは了承を貰い済みです」
「まてエリンギお前山田まで巻き込んでどういうつもりなのだよ」
「トリプルデート行きまーーーす!!!」
「「はあああああああ!?」」
(始まりますヨ)
GW初日、練習終了後。
エリンギに呼び出された緑間と高尾は思いっきり目をひんむいた。
が、そんな反応は予測済みだったのかもしくは望み通りだったのか、エリンギはふふんと満足そうにふんぞり返って烏龍茶を啜った。
「計画は私達が練るからって言っといたので。私達で練りましょう、デートどこ行くよ」
「いや、待って、ちょっとまだついて行けてないよ俺」
「河村先輩交えてトリプルデートとかなんの羞恥プレイなのだよ」
「うるっさいわね」
元部内の先輩後輩と言うのだから、緑間の言いたいことはわかる。
が、もちろんエリンギはそんな事を気にするような人物ではなかった。
「まあ無難にカラオケで騒いでスイパラ行ってって予定立ててんだけどいいよね?」
「さっきのどこに行くかという言葉はどうなったのだよ」
「俺達の意思は」
「……高尾、後輩ちゃんとデートしたくないの?」
「したいよ」
「真www顔www」
「スイパラ行きたくない? 緑間。山田ちゃんと一緒に」
「ぐ……」
結局、なんやかんやで緑間も高尾もエリンギに言いくるめられ、トリプルデートをする事と相成った。