50000(ニシカオ様)

 


「なめこの進学先がわかった時の僕たちの心境……か」
「あー、ハイハイ、あれね」
「あれ、ッスね」
「あれなあ」
「あれか」
「まあ、多いに荒れましたねえ」

「さつきがな」
「さっちんがね」
「桃っちが」
「さつきが」
「桃井がな」
「桃井さんが」

「……いやあ、あれは中々ない見事な修羅場でした」
「あそこまでテツの事をボロクソに言うさつきって中々ねえぞ」
「基本盲信してるからな」
「なめこっちの事はもはや崇拝してるッスけどね」
「なんだっけ? 「わっ、私よりテツくんを選ぶの!? なんで!? 桐皇は青峰くんがいるから!? 青峰くんがガングロだから!?」だっけ?」
「あれ? ボロクソ言われてんの俺じゃね?」
「いや、その後に「テツくんのほうがエリンギさんの精神衛生上絶対よくないのに!!」って続きますから」
「ぶっちゃけ俺どっちもどっちだと思うけどね」

「まあ話を元に戻そうか。僕達の事だ」
「詰め寄りましたもんね。どこに行くのか」
「俺赤ちんが当然のように洛山を選択肢に入れててびっくりしたよ。陽泉と洛山は普通に無理っしょ」
「そう?」
「まあ、県外っつってもうちが限界ギリギリじゃないスか……?」
「県内の桐皇ですら遠いから嫌だっつったもんなあいつ」
「そうなると残る選択肢はうちか秀徳だったんですが……僕はてっきり秀徳だと思いました」
「ああ、俺もなのだよ」
「でも誠凛を選んだんスよね」
「黒ちんと同じとことか絶対やだって言いそうなのにね」
「紫原くん喧嘩売ってますか」
「売っても良いけど黒ちん勝ち目無いよ?」

「ていうか、あいつの中で既に俺らが選択肢出す前に選択肢が誠凛か秀徳だったんだよな。俺はそっちにビビったわ」
「まあ、秀徳は普通に偏差値の高い学校だからね」
「そーそー。そんで、秀徳はわかるけど誠凛も選択肢に入ってたのに驚いたけどさー、まあ俺ら根本的な事忘れてたよね」
「そっスね……なめこっちも普通に女子だったんだな、って思い出したッスもん……」

「誠凛か秀徳で迷ってた理由が、「帝光がブレザーだったから高校はセーラーのところがいい」、でしたもんね……」

「赤司が「あっ……そう」なんて素っ気なさで退いたくらいの衝撃だ」
「いやだってそれ以外になんて言ったらいいかわからなくて」
「結局新設で校内綺麗だし、って事でうちになったんですよね」
「あの時の緑間っちの絶望っぷりは爆笑もんッスわ」
「黄瀬ぶっ飛ばす表へ出ろ」
「なめこっちより酷い!」

「さっちんもそれなら仕方ないって引き下がるって制服の効力偉大だよねえ」
「まあ、男子にも制服にこだわる人は居ますし」
「そんなもんか?」
「まー、高校卒業したあとは基本着れないッスもんね。特に女子のセーラーは」
「間違い無くコスプレなのだよ」
「しかしなめこがそんな拘りもっているなんてね……」
「エリンギさん、物凄く口が悪く手も早かったんでうっかりしてましたが、女子ですしね」
「あいつの女子らしい発言は今のところそれが最初で最後だな」


END?



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テーマ「人外ファンタジー」
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