何事も限度ってあるよね

 


「青峰あんた……こりゃねーよ……」
「うっせえな! お前はどうなんだよ!」
「ほーれ、あんたよりよっぽどマシだよ」
「はあっ? お前こんな頭良かったのかよ……!」
「えー……まじかよ……」

ちなみにだけど、私は別に頭良くない。
まあ、だいたい半分よりは上って感じ。つまり普通よりちょっといいくらい。
単に青峰が馬鹿すぎるんだ。

なんて、夏休み明けのテストが返却された日の朝だった。

「ええ? 青峰くん赤点あったの!?」
「あったあった。数学だけだったけど」
「絶対出るからね、ってとこ教えてあげたのに……」

ぷくう、と頬を膨らませる桃井は正に女の子然として可愛い。超可愛い。

でも、最近彼女が幼馴染みを呼ぶ呼び方が変わったのに気付いた。
あちこちであらぬ誤解を抱かれては噂が一人歩きして少なからず不愉快なところがあったのだろう。

中学生になるってめんどくさいもんなんだな、とか。
ちょっと思ってみたりとか。

そういや私、かなり黒子を構い倒してたりとかするけど、そう言う噂は一人歩きしてたりするんだろうか。
私はぶっちゃけ一向に気にしないタイプだけど、黒子はどうなんだろうとか。

「……思ってみたりとかしたけど、黒子だしなあ」

まず噂に上るほど、認識されているかどうかが怪しかった。


 
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