▽第2回寮長会議 
 


―――茂庭、陸奥、入室

「あれ? 私らが一番乗りとか珍しいね」
「そう、だな。この面子なら澤村と菅原が早めに来てるはずなのに……」

―――澤村、菅原、入室

「悪い! 遅れた!」
「つってもまだ3分前だべ。上出来上出来」
「珍しいねーお二人さん。どうしたの?」
「田中と西谷がうるさくてな……」
「大地の説教が長引いてさ」
「……スガ」
「事実だろー? で、音駒と青城は? まだ?」
「あ、ああ。俺達もついさっき来たんだけど、まだみたいで……」

―――黒尾、夜久、入室

「悪い、迷ってた」
「黒尾ってそう言う嘘を堂々言えるからいいよね……夜久、ほんとは?」
「黒尾が忘れてた」
「嘘も嘘だけど事実も事実だな……」
「まあまあ……」
「に、しても、青城はどうしたんだ?」

―――及川、岩泉、入室

「悪い、遅れた」
「ごめんね!」
「あー、お疲れ。じゃあ始めましょうか?」

―――会議開始
―――議題:青城一年生の喧嘩について

「で、結局どうなったの?」
「大丈夫だったのか?」
「まー、一人5点引かれたよ。とりあえず全面的に純血主義を叫んでる方が厳重注意」
「しかし国見があんなやつらにわざわざ構うとはな……」
「それがわかんないんだよね。何が決定打になったのかがさあ」
「えっ、わかんないのか?」
「国見くんて言えば、確かかなり冷静そうな子だったと思うけど……」
「ああ、普段はな」
「だから俺たちもびっくりしたよ」
「ふーん……」
「なんか心当たり、ねえのか?」
「あるよ、一個。その純血主義の子が気になることを呟いてたからね」
「なんて言ってたんだよ」

「あの伊達工寮マグルの所為だ、ってね」
「……はぁ?」
「そのあと国見がすげー形相で睨んでたぞ。お前、あいつとなんかあんのか?」

「あー……へいへい。しゃあねえなあ。そんじゃ、他寮だけど、国見の問題は私に任せてくれる?」
「そう? んじゃ、頼んだよ陸奥ちゃん」
「……悪いな、頼むわ」
「はあい」

―――及川、岩泉、退室

「それじゃあ、無茶するなよ陸奥」
「なんかあったら言えな」
「はは、ありがと」

―――澤村、菅原、退室

「……夜久、お前ちょっと先に戻ってろ」
「はぁ? ……あぁ、あんま遅くなんなよ」
「―――茂庭、あんたも先戻っといて」
「えっ? あ、ああ、わかった……施錠、よろしくな」
「ん」

―――夜久、茂庭、退室

「おい、わかってんな雛子」
「わかってるよ。あの手紙もあるし……まあ、余計なことはしないよ。あんた達に迷惑かけらんないしさ」
「そうじゃねえだろ……お前自身の話をしてんだよ」
「あー、まあ、なんとかなるっしょ。とりあえずさ、クロ。約束だからね。研磨には、黙っといてよ」
「……ま、善処する」

―――陸奥、退室

「はあ……俺は研磨とも約束があんだよ。わりーな雛子」

―――黒尾、退室

―――円卓の間、施錠


 
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