▽バカ騒ぎを始めよう 
 


あのあとたっつぁん……もとい、滝ノ上の店にも行って、店主をひとしきりからかってから学校に戻り。

午後5時。

「ハイハーイ! 集まってくれてありがとう一年生諸君! 伊達工寮三年陸奥雛子です! 寮の壁とか魔法族とかマグルとか気にしないで騒ぎましょう、この学校に来た以上、みんな魔法使いなんだから!」

思ったよりたくさんのマグル出身者が集まってくれたし、思ったよりたくさんの魔法族の一年も居た。
が、それ以上に二、三年生達が好き勝手騒いでいた。

「おっ、日向くんじゃん! スガに聞いて来た?」
「あっ、は、はい! 菅原さんが教えてくれました!」
「珍しいモンが沢山あるでしょ。一通りいじっていくといいよ!」
「好奇心は猫をも殺すって言うけどね」
「えっ、あれっ、月島くんじゃん」

まさか来るとは思わなかった姿に驚いた。
一人になるために隠し部屋を教えろと言った月島が、こんな騒ぐのが目的の集まりに参加するとは。

「あっ、見つけた! こっちにいたんだねツッキー!」
「お、月島くんの友達?」
「あ……えっと、烏野の山口です。どうも」

そばかす顔の一年生が控え目にぺこりと頭を下げたのに笑って応える。
結構みんな集まって楽しんでくれてるなあ、と一通り大教室を見て回る。

中々満遍なく各寮の生徒達が居て、ただ騒ぎたいだけの思い付きも中々うまくいったなあ、と。
部屋の中心で騒ぎながら、今日も平和に夜は更けてった。


 
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