▽第1回寮長会議 
 


―――澤村、菅原、入室
―――茂庭、陸奥、入室
―――黒尾、夜久、入室
―――及川、岩泉、入室

「ぶっちゃけ会議って言っても特に話すこと無くない?」
「陸奥ちゃんが飛雄に妙に懐かれてる詳細以外はね」
「あんたまだそれ引きずってんの……しつっこいわね」
「そういや、こないだお前遅れて食堂に来ただろ。真反対の音駒のテーブルについてたみたいだが、どうしたんだ?」
「えっ、陸奥お前、あの日の朝音駒のテーブルで食べたのか?」
「あー………」

「どうしてくれんのよ、黒尾」
「俺の所為かよ」
「だいたいそうでしょ。私もあんたも未登録なんだから……いくらこいつらでもホイホイ言えないわよ!」
「まあ……あんま都合のいい話ではねえな」

「なにコソコソしてんだお前ら?」
「あー、いや、なんでもないよ、うん」
「あれだ、澤村とか及川とか、そっちはなんか変わったことねえのか?」
「うちの寮はなあんにもないよ」
「うちもまあ、今のところは」
「? 澤村、心配事があるの?」
「ん……ああ、まあ、な。ちょっと不安の種はあるってとこだ」
「今年の一年は結構粒揃いでさ。清水はともかく縁下が手を焼いてんだ」
「ああ、うちも一年は結構粒揃いだったね。ねえ岩ちゃん!」
「張り合ってんなよ及川。まあ、でもうちも渡が手を焼いてるとこはあるかもな」
「うちは二年の監督生の親友が一番手を焼いてるっつーの……」
「まあまあ茂庭……」

「各自なんか他寮にも影響及ぼしそうな心配事はあるか?」
「クイディッチもあんたらがキャプテンだし……特に無くない? あー、GW休暇?」
「そりゃ各寮誰が残るかに寄るな。マグル生まれは面倒だし残るんじゃないか?」
「あー、うん、多分ね。まあマグルの友人と遊びたい子達はわかんないけど……私は残るよ」
「んじゃ間違い無く何かしら起きるだろな」
「ちょっ、スガ?」
「俺らも残りだぞスガ。クイディッチのチームワークがまだぐだぐだだ」
「満17歳以上は許可が有れば外にも遊びに行けるし、まあこの休暇になんにもないなんてことはないだろね!」
「とりあえず、各自残る寮生の行動に気を配る、ってことでいい、よな?」
「うんうん、頑張ってね茂庭!」
「お前もやるの!」
「はーい、じゃあ今日は解散!」

―――陸奥、退室

「ちょっ、待て!」

―――茂庭、退室

「あーらら。じゃあ岩ちゃん、俺たちも帰ろっか?」
「……そうだな」
「戻るぞ、夜久」
「おう。んじゃ施錠頼むな」

―――及川、岩泉、退室
―――黒尾、夜久、退室

「……うちの寮はなにもないといいのになあ」
「まっ、なるよーになるだろ」

―――澤村、菅原、退室

―――円卓の間、施錠


 
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