青城三年と下世話な話。

 


「あの子は?」
「あー……見た目からして多分わりとフリルいっぱいついてちょっとごわごわしてるやつかな……小さいとそのボリュームで嵩まし出来るし。色はズバリ水色」
「じゃああっちの背の高いやつ」
「ああ、あの子は確か運動部の子だね。ラインからしても多分スポーツ用でしょ。うーんグレーかな」

「……ねえ。さっきからマッキー達はなにしてんの?」
「「下に居る女子の下着推理」」
「止めなよそういうの!!」
「出たよ及川の純情ぶりっこ」
「いや花巻、あいつ童貞だから」
「あっ(察し)」
「ほんとやめて!」
「うるせーよお前がいちいち騒ぐからあいつらが調子乗るんだろ」
「さ、さっきから一言も発してないまっつんの気持ちも考えてあげてよ!」
「いや俺今まで飯食ってただけなんだけど」

「お前って女子は女子だから下着推理出来るんだろうけど、男の下着も推理出来るの?」
「ねえご飯食べながら下着の話とかやめよ?」
「えー、どうかなぁ、兄貴いるっちゃいるけど」
「無視しないで!」
「ハイハイわかったわかった。えーっと、及川はさ、黒でゴムが紺とか割と地味目でしょ」
「えっ? ……えっ!? なに!? パンツの話!?」
「この反応は図星だな」
「ちょっ、岩ちゃんやめて!」
「おおすげえ」
「松川のは? わかる?」
「俺かよ……」
「松川は赤とかじゃなーい? 糸とかゴムが黒でさあ」
「えー俺今日パンツ何色だっけ」
「確かめんなよ」
「うわっお前すげえ当たりだわ」
「まっつんなんでそんな普通なの? なにこれ集団セクハラ?」
「岩泉のは?」
「意外と柄物とか履いてんじゃないの〜? チェックとか」
「あー、確かそんなんだったな」
「マジかお前すげーな」
「……で? 花巻は?」
「俺も今日どんなの履いてきたか覚えてない」
「ああ、花巻はLeeのグレーでしょ」
「あっ、マジだ待ってなんでそこまでわかんの」
「中休みにトイレ行ったあと会った時背中の方のシャツがパンツの中に入ってたから見えた」
「ちょっ、お前それ言えよ! 俺三限終わるまでずっとパンツ晒してたじゃん後ろ女子なのに」
「お前それで廊下も歩いてたんだな」
「うわ後ろの女子かわいそう」
「ざまあ」
「もうやだこの人達」


 
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