中学時代T
2014/01/03 22:22

 


「烏丸!」
「! はあい今行きます!」

赤司に秘密を握られ一軍に異動して早二週間。奴に呼びつけられるのにもそこそこ慣れた。あと赤司総受専用ノートを作ってやった。このくらい許される筈だ。言ってないし。ていうか赤司から自分もネタにしていいって言われてるし。

「なんですかー」
「さっき桃井に買い物頼んだんだけど、やっぱり呼び戻して来い。で、お前が行け」
「……二人でじゃなくて?」
「備品の買い物くらいお前一人で行けるだろう。これからミニゲームをする事になったからあいつがいないと困る」
「……へえへえ行ってきます」
「18時までに戻れよ」
「18時……ってあと1時間無いじゃん! もっと早く言ってよ馬鹿! 桃井ちゃん待って!!」

手に持っていたバインダーを赤司に押し付けて踵を返して走り出す。

「……あの子さあ」
「あ? あー、烏丸だっけ?」
「うん。すげーよね、あの子」
「ああ……まあ、確かに。度胸はあるよな」
「赤ちんに馬鹿って叫んでバインダー押し付けていくとか絶対出来ない」
「おお。俺もそれはやらねえ」

殆どシューズを脱ぎ捨てるようにスニーカーに履き替えて外に駆けた私が、そんな会話を知る筈がない。
 





烏丸に怖い物はありません。趣味がバレる以外は。
 



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