「ぅへ!?兄貴…?え、夢?なんで兄貴が俺の部屋に来てんの?今まで来たことないじゃん。てか俺の部屋何処にあるか知ってるのかも怪しいってのに。んー、やっぱ最近戦続きで俺疲れて夢でも見てんのかなぁ…確かに1ヶ月くらい遊びに行けてないし、顔どころか声も聞いてないけど。でも、うん。どうみても兄貴だよな。触れるし、あったかいし。でも兄貴って触られんの嫌いだったよな?え、じゃこれ偽者?偽者にしちゃ精巧過ぎるだろ。あーもーどうでもいいや。考えんの疲れた。つか久しぶりの兄貴だ!兄貴、大好きだーー!」

「だーっ!!抱き着くなや暑苦しい!」

「固まってた兄貴が悪いっしょ」

「お前の弾丸トークに頭ついて行かなかっただけや阿呆。死ね」

「はっ!死ねねぇし!神様死ねねぇし!壷ん中に閉じ込められた時も瀕死だったけど死ななかったし!弟の生命力舐めんなよ!」

「舐めたぁないわド阿呆。つか失態を自慢すなや。恥じろ、心の底から恥じろ」

「言われなくても多少は恥じてるし反省してるっつーの。つかマジどうしたの、兄貴。汗だくじゃん。何、走ってきたの?」

「何で走らなあかんねん。さっきまで仕事してただけや」

「だったら尚更だろ?仕事終わりにどっか行くとかなかったじゃん。そーゆーの一番嫌うだろ?」

「たまたまや」

「もしかして、俺が1ヶ月も顔見せなかったからまた閉じ込められたかと思って心配してくれたとか?で、部屋を見に来てくれたとかそんなんじゃないの?」

「・・・」

「…ちょ、ダメダメダメ!反則それ反則だから!いきなりデレるとか反則だから!!くそっ、うっかりときめいちゃったじゃん!こんな分かりやすいデレしちゃダメ!アポロンとかに唆されるからダメ!アイツの好みアルテミスなんだかんな、ツンデレなんだかんな!アイツはプライド高い奴の心を折って服従させるのに快感見出だすサディストなんだかんな!」

「は?何自分に都合のいいように解釈してんねん。別にお前が心配だったとかんなわけないやろーが。つか、アポロンがサディストなわけないやん。アイツ、どうみてもマゾヒストやん。アルテミスに罵られて喜んでる変態以外の何者でもないやろーが。しかもツンデレって何勘違いしてくれてんねん、キモいわ。死ね阿呆。今すぐに下界に落ちて死ね。じゃなきゃ俺が射てまうぞ阿呆が」

(さらっと『別にアンタの為じゃないんだからね!』って言ってる時点でツンデレなんだよ!くそ可愛いじゃんうちの兄貴!)



正しいツンデレの使用法




「で、ぶっちゃけ何時から俺の安否心配してくれたわけ?ついさっき?それとも2、3日前位から?」

「だからなんで心配せなあか…」

「分かった!1週間前位からだろ?」

「・・・」

「やっぱツン「ツンデレやないわボケェェエエエエエエッ!!!!!」