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ぺちぺちという音がして、頬に軽い痛みが走る。
「おい、起きろっつてんだろォー!!」
「はっ」
ばっと目を開ければ目の前にギアッチョがいた。額には青筋が浮かんでいる。
怒ってる、怒ってるよギアッチョなぜ。
「おこなの?」
「おこだぜ、イルーゾォ」
「メローネ」
パソコンを持って近づいてくるメローネと、あとナイフを構えたホルマジオ。
はて、これはいったいどういう状況か。
「よくもあんなクソまずいメシを食わせやがったなテメー!!」
「アッ」
「あっじゃねえよ。マジで川渡りかけたんだからな」
「なるほど、それでおこなのか」
まわりを見回せばリビング(仮)の机の上には私が必死で平らげた大量の料理の皿が。……よく頑張ったね、よく死ななかったね私。
で、ギアッチョたちはそんな料理を食べさせられたことにおこなんですね。
「いやでも後悔はしてない」
「反省は?」
「リーダーに怒られない程度には。あんたらについてはしてない」
「おい」
だってみんなが笑ったのが悪いんだもん!イルーちゃん悪くないもん!もんとかきもいもん!キモイモン。デジモン?
「あ、気がついたかイルーゾォ」
ひょっこりとリビング(仮)に顔を出すリーダー。
リーダーの リゾットが しょうぶを しかけてきた!
イルーゾォは どうする?▼
いいわけ ▼あやまる あやまる あやまる
「確信犯だったな。食べ物は粗末にしない。わかったか?」
「はい、ごめんなさい」
素直にあやまれば、作ったものを残さず全部食べたこともあってリーダーは許してくれた。本当に悪かったと思ってる。
そう、食べ物を粗末にした点については素直に反省しよう。だが貴様らは許さん。特にメローネ。
「私おこなのオーラ」を出しながら三人を恨めしそうにみる。と笑われたちくせう。本気で泣いてやろうと思った、ら、リーダーがまた慰めてくれた。さすがメシア。
「さあ、プロシュートが戻ってくるまであまり時間はないぞ。準備はいいか?」
「はい!大丈夫です先生!」
「よし、あの夕日に向かって走れ!」
「おー!!」
リーダーと一緒にアジトを飛び出す。これぞ正しく青春!
というわけではないんだなこれが。ただの買い出しです。材料もうないよ。
それにしてもリーダーはボケもできるのね?
ポカーンとしてるギアッチョと呆れてるホルマジオとぎゃはぎゃは笑ってるメローネはやっぱり放置だ。
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