人生イージーモード | ナノ



18



「ようこそ暗殺チームへッ!」

ドンドンパフパフ。本日二回目です。


アジトへ帰ると、なんとみんなが私の歓迎会の準備をしてくれていました。暗チ仲良いねほんと仲良いね!
なんでこんなに和気藹々としてるの!楽しいからいいけどね!
なんでも兄貴が急に服のこと言い出したのは私をアジトから離れさせる口実がほしかったからだとか。任務じゃ遅くなるかもしれないし。
それで買い物いってみたのはいいけれど、それを聞きつけたソルジェラが「じゃあ挨拶がてら奇襲かけるよ!!」って。迷惑行為もいいところですね!主にジェラートですけど!

そして歓迎してくれたみんなで一番目を引いたのがリーダー。
エプロン完備!お母さんかよ!
兄貴はジャケットを脱いでラフな格好!マジイケメン!そしてパーティー用三角帽装備のギアッチョマジ天使。

「……やる」

ギアッチョが私にも色違いの三角帽をくれたのでありがたく被る。マジ天使。

「ありがと!ギアッチョ」
「あ、あまったからだぜ!勘違いすんなよ!」
「イルーゾォには何色が似合うかとかすっげー考えてたくせに」
「マジで!?ほんとにありがとギアッチョ!」
「っ!!テメーップロシュート!!!」
「(ぐうかわ。コイツらマジ天使……)」

ぎゅーっとギアッチョに抱きつけば顔を真っ赤にしながらも振り払わないでくれましたギアッチョマジ天使。
ギアッチョにちょっかいかける兄貴もベネ!
そしてソルジェラ。

「俺たちからはこれ!」
「気に入ってくれるといいんだが……」

渡されたのはさっきの服屋の包装で。促されるまま解いていくとさっき見つけたイルーゾォの衣装が出てきた。

「さっき熱心に見つめてたからね」
「俺とジェラートからだ」
「ありがとう!大事に着る!」

やった!これでイルーゾォコスができる!!!そこじゃないってツッコミは許可しないィィイ!
ぎゅっと服を抱きしめると兄貴が不思議そうに首をかしげた。

「あ?なんだ、買わなかったのか」
「うん。一桁多かったし、他にも買ってもらったから」
「別によかったのによォ」
「いやいやさすがに悪いよ。服買ってくれてありがとう!」
「おう(マジイルーゾォぐうかわ)」

マジ兄貴男前だわ。こわい。
ホルマジオは時間があればいつでも好きなときにドライブにつれていってくれるらしい。楽しみですな!
ギアッチョは帽子をくれたけどぷよぷよ対戦券もくれた。要するにぷよぷよしたいと。

「イルーゾォ」
「リーダー」
「もうこのチームには慣れたか?」
「うん。みんないい人たちだし、楽しいし」
「そうか、よかった。……だが、オレはこの中の誰も、欠けてほしくないと思う。だから、任務には十分に注意して当たってくれ」
「……はい!」

リーダーの真摯な表情に気を引き締める。本当に、彼らと過ごしてまだ日は浅いけど、確かに大切になった。だからみんなを守りたい、死なせたくない。
それなら原作回避が一番のポイントなわけで。そこで全てを知っている私がいなくなったら守るも何もなくなってしまう。だから、何が何でも私は生き延びなければならない。
みんなと続きを生きるために。


「ところで、アジトの様々なところに鏡を設置してみた。活用してくれ」
「リーダーってばマジシリアスクラッシャー」

死なないことを第一に、原作終わっても生き延びましょう!



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