人生イージーモード | ナノ



13



車が走り出して数分。後ろのギアッチョからの視線が気になりつつもホルマジオと談笑する。
ちよちゃん、あんまり人をジロジロ見ちゃいけませんよ……。

「そういえばメンバーってあと何人いるの?」
「ん?そういやおめーこないだ入ったばっかだもんな」
「正確には2日だね」

って2日ですよ2日。チームに所属しましたー!早速だけど任務いってねー!ってこれどういうこと。
普通初任務ってしばらくしてからじゃないのかなあ……。暗殺チームにそんなこと言っても通用しないのかな?ほら、普通じゃないし。

今思ったらリーダーはまだ一緒に戦ったりしたけど、兄貴は良くこんな得体の知れないガキを信用してくれたな。なんかみんなもう少しこういったことには神経質なのかと思ったのに。
まあ余計な波風立たずにすんでよかったよね。

「もう会ったのはどいつだ?」
「えっと、リーダーとプロシュートと、今ホルマジオとギアッチョに」
「それだけかよ?」
「仕方ないよ。アジトについた途端に任務だったんだから」
「そりゃご苦労さん。それじゃあ残りは4人だな」

4人かあ。えっと、残りの暗チメンバーがメローネ、ペッシ、ソルジェラ。丁度4人だ。
でもまだそうと決まったわけじゃない。
リーダーが助けてくれたときの「メンバーの尻拭い」はどうやら返り討ちにあって殺されたみたいだからメンバーの立ち代わりが激しいんだろう。

「誰かは教えてくれないの?」
「会ってからのお楽しみでいいだろ」
「……それもそうか」

確かにその方がおもしろそうだよね。ならそれでいいや。
というかまだ後ろからの視線が……。
そういえばギアッチョも私とそう変わらない年に見えるけど……。
後ろを振り返るとばっちり視線が合った。

「…………」
「…………」
「…………」
「いつまで睨み合ってんだよ、ったく」
「睨み合うっていうか……見詰め合ってた?」
「なんでだよッ!!」
「お、やっとしゃべった」
「っ」

クソクソ言って地団太踏む勢いのギアッチョが可愛いです。

「そういやギアッチョは一ヶ月くらい前に入ったばっかでな」
「え?そうなんだ」
「ああ。てめーと歳もそう変わんねえだろうし、仲よくしてやってくれよ」
「それはもちろん!」
「!!!!!」

後ろの席でギャーギャー騒ぐギアッチョを無視して話を続ける。
残念ながら君と仲よくなるのは決定事項なのだよ。あきらめてもらおうか。



 top 

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -