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「というわけで、リーダー!!」
「うん?」
「料理を伝授してください!!!」
この暗チのアジトでは普段兄貴、マジオ、そしてリーダーが料理を作っている。
つまり!リーダーかマジオに教えてもらえばそれなりに作れるようにはなるはずだ!!
なぜリーダーかというと、単純にリーダーの料理の方が好みなだけだ。いや、なんというかホルマジオは豪快なんだな。リーダーはなんとなく繊細です。そして兄貴は予想に反して結構豪快に行きました。いや、ある意味予想通りだ。
がばりとリーダーに頭を下げるとゲームが終わったのかギアッチョとメローネまでキッチン()に来てしまった。
「テメー料理できねーのかよ」
「ダッセーッそんなんじゃモテないぜ〜!」
心底意外そうにするギアッチョはまだ許そう。曰く何でもできると思ってた、だそうだ。
駄菓子菓子!!
メローネ!貴様は許さん!!!
私は今激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームだッ!!
ギャハギャハ笑ってるメローネよ、覚悟はいいか?おれはできてる。
「料理くらいできるしぃぃいい!?待ってろよ!?すんげーやつ作ってやるからな!?」
…なんて見栄はってる場合じゃなかったよ!
どんがらがっしゃーん、と小気味いい音が鳴ればさらにメローネの笑い声が大きくなった。マジオの笑いを耐える声とギアッチョのぷっと吹き出した音で私はワンターンでスリーきりゅうされてしまった。なんということだ。貴様らガチで許さん。
なんだか情けなくて泣きそうになっていると隣から手が伸びてきて私の頭を軽く撫でた。
「ほら作りなおすぞ」
「リーダー……!」
ッリーダーマジ神!!神よ!って崇めたいけどイタリア語で神はディオだからディオよ!!っていうのはなんか嫌だからメシアにしとこう、いや特に何もない。
私、一生リーダーについていくよ!!でもうばしゃあああは勘弁な!!
そうして作り直された料理は見た目は完璧。すばらしい。きっと外見だけならどこへ出しても恥ずかしくないものだろう。
し か し ?
「スゴイね!これだけ作れるのにどうして教えてなんて言ったんだ?」
「うまそうだな」
「わ、悪くはねェーんじゃねえの」
リーダーと私を除く三人の前に並べられた料理たち。リーダーには恩があるのでさっき食べないでと必死でお願いした。
……さて、それでは地獄の始まりだ。
「ひょげえぇ〜〜〜!!」
「ぱああああああああ」
「…………」
ひどいリアクションをして白目を向いて気絶した。
……なんだかあれだね?某庭球王子の主人公にオーが二つのロボットアニメのオレンジの人とかあれだね?なんでそこいったの。
ギアッチョに関しては無言で泡まで噴いている。
食材がもったいないしやりすぎたかもしれない。反省すべきなのだろう……が、後悔はしていないぞッ!
「イルーゾォ」
ポンと肩に手を置かれて振り向く。
どうしたの、リーダー。こわいよ?
「もったいないだろう。全部食べなさい」
オワタ。
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