12
ホテルまで戻ると車が一台止まっていた。
兄貴はそれに近寄ると私を手招いた。
「俺らの仲間だ」
「よぉ、イルーゾォっつったか?オレはホルマジオ。よろしくな」
チーズでした。
刈り上げが素敵なホルマジオさんだよ!兄貴は兄貴だけどマジオはおにいちゃんって感じなんだよね。
暗チは兄貴肌が二人もいますねうまい。
よろしくと言って握手する。マジオの笑顔がまぶしい。
ん?後部座席の誰か……
「ああ、もう一人いるんだが……おい、ギアッチョ!」
ちよちゃんキター!
マジオを通り越してギアッチョを見る。と睨まれた解せぬ。
素敵な巻き毛が台無しですよ。全然関係なかった。
「チッ」
「なんかごめん」
「いやおまえが誤ることねーだろ」
「だってプロシュート、おれ嫌われたっぽい」
「いやコイツいつもこんなだから(しょんぼりイルーゾォぐうかわ)」
あ、暗チメンバーに嫌われるとかほんとにナシでお願いしたいです……。
兄貴がすんなり受け入れてくれたからイージーモードだと思っちゃったんですねわかります。
「あー……とりあえず乗れよ。帰るぞ」
「あ、うん。……プロシュートは?」
「オレは別件。先帰ってろ(服の裾をちょこっと掴むんじゃあないあざとイルーゾォ)」
「はーい」
兄貴は別行動ですか残念。というわけで反対側に回って助手席にイン。兄貴はわざわざこっちに回ってきてくれた。男前。
窓を開けて兄貴に手を振ると振り返えしてくれた。兄貴好き。
車が走り出すと兄貴がどんどん小さくなっていく。リトル・フィートみたいにな!
ホルマジオとおしゃべりしよう。ギアッチョとも仲よくなれるといいな。
← top →