月学園に私は入学した。



「ーだよな!」


「月子先輩がー」


皆が騒ぐ休み時間。

私は自分の席に着いて読者

他の人達の話題はもちろんこの星月学園のマドンナ夜久月子先輩。

この学園に女子は私含めてふたりしかいない。

しかも、そのひとりが超美人。

でも、私には関係のないこと。


「(―そういえば、学園に入ってから誰とも喋ってない)」





その時だった。





「君ってさいつもひとりだけど退屈しないの?」



私は声のした方を見る。




「僕は木ノ瀬梓。」




「(女みたいな名前…。)」


心でそう思っていても私はこの木ノ瀬という男にうんともすんとも返さない。

だって、返す必要がないから。



「君って無口だよね。」


「(だから、なんだ。)」


「じゃあ、僕がその無口を直してあげる。」


木ノ瀬は私の腕を引っ張って教室を出て行く。


着いたのは中庭だった。


「変な質問するけど…」


「(…なに、)」




「君の世界は何色?」




ためられて言われた言葉、



「………青空のいろ、」



答える気もなかったハズなのに答えてしまった言葉。



「やっと答えた。」


そう言って笑う彼。


END










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