―きみの世界はなにもないね。


「…なんて、言われたっけ」


学園のベンチに座り空を見ながら小さい頃の思い出を懐かしむように小さく囁く。
彼自身今の身となればあの言葉は当たっている。
手に持っている本をぺらり、とめくってみる。
ただ、それだけ



「今の僕の世界は………」


答えを探すけど見つからない。
もどかしさが彼を迷わせる。
答えは…?


「…僕の…世界……」



「あ、いたー!梓!」


「……#name1#?」


「来てよー、はーやーく!」



彼は彼女を見た途端に答えが見つかったようにくすり、と微笑むと彼女の所に駆けつけた。



―僕の世界は―


END








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