白くて甘い 1
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続抑えきれぬ衝動
続青い感情
「ムツ君、ケーキ買っておきましたよ」
と、にこりと笑いながらリードは言った。
リードの家にて、二人きりで過ごす休日。
甘党なムツのためにわざわざ遠くから取り寄せたらしい。
「わぁ!!すごっ!!ケーキが、みーんな真っ白……」
ムツがケーキの箱を開けて、感嘆の声を上げた。
「面白かったので、買ってみました」
「へぇ、本当面白いね」
でもこういうの俺好きだよ、と言いムツはクスと笑った。
「では切ってから持っていくので、ムツ君は先に部屋に行ってて下さい」
分かった、と言って部屋に行こうとするムツに、
「あ、ムツ君」
「ん?なに?」
「あー」
「あー…?」
口を開けたところにコロリ、と小粒のものを入れる。
「…飴?」
「甘いもの、好きでしょう?」
そう言ってにこりと笑うリードに、ムツは頬を染めありがとう、と小さな声で言って部屋を出て行った。← | →
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