愛するネズミたち 8
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ラ…ライチュウ…」
瞳に誘われるまま唇が動く。
「お、お願い……早く…」
「なに?」
「早く、触って…」
自分なりの誘い方はこれが限界だ。
だがライチュウは満足しない。
また覆いかぶさってきたライチュウの顔が近付いて首筋に口付ける。
そしてボソボソと問いかけてきた。
「 ?」
問われた内容に目を見開いき、ライチュウを凝視する。
逆らえない空気に負けたピカチュウは彼に聞こえる位の小さな声で呟く。
「じ…に…」
「…… ?」
「な……って」
「 ?続けて言って…」
いくつかの短い問答が続きカァァッと恥ずかしさで耳まで赤くなってしまう。
短いとはいえちゃんと応えたにも関わらず、ライチュウは許してくれない。
「き、今日のライチュウは…いっ意地悪…」
「しょうがないだろ…ピカチュウが可愛過ぎるんだから」
そう言われれば何も口応えができない。
ピカチュウは震えて掠れた声を出す。
だが…
「あの……こ、ここを「聞こえなかったらもう一回ね」」
彼の命令に、瞼を閉じて口を噤む。
少し間を置き、意を決したのか唇が淫靡な声を奏でる。← | →
[ TOP ]