愛するネズミたち 4
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ライチュウの顔がピカチュウを覗き込む。
蛍光灯の明かりで、見下ろしてくる顔は逆光で薄暗い。
微笑む表情はその陰りも手伝ってか、あまり見たことがない表情に思えた。
「ラ、ライチュウ…」
「ピカチュウ……ここ、汗掻いてる」
楽しげに呟く唇から舌が覗き、首の付け根から床に流れかけていた汗の雫を舐めとる。
「あ…ちょ、」
こちらが戸惑う間にも相手の手がパジャマの襟を広げ抵抗する間もなく脱がされていく。
己の体温よりも低い手が鎖骨から始まり胸や脇を這い回っていく。
敏感な個所を通過する度に身体はビクッと跳ねた。
「ピカチュウ…可愛い…」
「ぁっ、はっぅんんっ」
うっとりとその気になった意地の悪い声が耳元で響く。
嫌だと首を横に捻るが、ライチュウの空いている手が顎を掴み阻む。
物言う口は降りてきた唇で塞がれた。
「んぅぅっ」
めげずに抵抗を続けて喉を鳴らす。
だが、そんなことをしても意味がないと言うように何度も角度を変え、舌で口内を弄ぶ。
チュッチュッと吸い付く音が聞こえてくると、次第に全身の力が抜けていき芯に熱が集まってくる。
酸欠状態に陥りかけているとも言えるが…
胸板を押し返していた手は添えるだけになり、酸素不足になりかけている頭は抗う気力を無くしていく。
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