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それにまたこの毛並みが…さわさわ〜
「ちょっと〜くすぐったいよ〜。」
「ごめんごめん…つい。」
「つい…なによ?」
「いいな〜って。毛並みも…体型も。」
それは嫉妬でも羨望でもなくて、あえて言うなら憧れに近い。
「そうかな〜、わたしはイブちゃんぐらいがちょうどいいんだけどな。」
「ぺったんこだよ?」
「うん。だってあったらあったで邪魔だし重いし、なかった時みたいにはしゃいだりできないし…。」
「……。」
知らなかったなあ…でもきっと良くないことがあったとしても、それを上回るくらい良いことがあるのにな。
「ひゃん!!」
いきなりロコンちゃんに胸(ないけど)をわしづかみにされて普段でないような声をあげてしまった。
「ぐへへ、良い身体しとるの…♪」
きさまはオヤジか!!
しかしそんな冷静につっこみできているのは脳内だけであって、実際はされるがままの反応しかできない。
「やめっ…やめて〜」
やっとロコンちゃんは拘束を解いてくれた。
「ふふっ、さっきのおかえし♪」
「まいりました…。」← | →
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