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「ほら、イブちゃんこっち来て」
え、あ、え?
ホントにするの?ほんとのホントに!?
あたしがその場所から動けなくなっていたからか、ロコンちゃんは、一歩、また一歩と間をつめていく。
「やれって言ったのはそっちだからね?」
ちょまって心の準備が…
なんてやってるうちにロコンちゃんはすぐ目の前、キスまであと30センチ。
「……ーーー!!!」
あと5…
「ごめんっ!やっぱ嘘だから!!!
先に校門で待ってるから!!!」
バン!!と扉を閉め、『ローカは走らない!』の貼り紙も無視して校門まで走った。
全力で走ったのに、心拍数は5センチの時がまだ高い。
どうして逃げちゃったのかな…?こぼれたとはいえ、チャンスだったはずなのに…。今、もう一度チャンスがあれば、ロコンちゃんの許可があればだけどあたしからでもできるのにな…。
もしかしてあたしは…真性のヘタレだったのかな〜…
とりあえず、後からでてくるはずのロコンちゃんを待とう。
まだ謝れば許してくれるはず。← | →
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