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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・エーフィの家はちょうど森と平原の境目にある。
平原からの風は気持よくもあるけれど、今日の風は少し強めだったので森の方へ行くことにした。
実は森の方に向かったことはあまりないが、もともと細かいことは気にしない性格なので特に何も考えもせずに入って行った。
森の中も木々の間から木漏れ日が隙間を縫って苔むした地面に降りてきていてとても気持ちがよかった。
「なんだ、もっと早くにこっちもくればよかった」
歩いて行くうちにいくつか木の実も見つけ、遅い朝食代わりに数個かじり、さらに持ち帰りの分まで拾えてエーフィはご機嫌だ。
エーフィの思うところでは森の真ん中付近まで来たらしい。
日も暮れかけて太陽の光のほとんどは木々の葉に遮られている。
きのみを入れた袋は大きく膨らみ、エーフィの肩にずっしりときていた。
さっきまでエーフィはもたれ掛かれる形の木の根元で休んでいた。
完全に日が暮れると帰るのが大変なのでそろそろ帰ろうと思っていた。
「あっちのほうから来たから…、うん大丈夫だよね」
生えている木々はどれも同じように見えて不安になってくる。
すっくと立ち上がり、早足で歩き始めた。
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