2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
外は相当にいい天気らしい。
エーフィは研究室として使っている部屋から出てきた瞬間、明るさのために目を細めることになった。
そう大きくない窓がせいいっぱい、家中に光をまき散らしている。
エーフィの住んでいる家は大木を繰り抜き、地面を少し掘ったようにして作られた小さな家だ。
知り合いから引き継いだ時、一室をコンクリで塗り固めたために奇妙な取り合わせとなっているが、無機質なものがむしろ落ち着くのでエーフィは気に入っている。
コンクリ研究室以外にこの家には仕切がない。
そして物もあそことは違いほとんど何も無く簡素なテーブルと椅子がちょこんと置かれている。
「ありゃ、なんもないか〜」
取り貯めておいた食料は天井から吊るしたカゴに放り込んでいるのだが、そこにはきのみの葉っぱしか乗っかっていなかった。
「仕方ないね、お腹空いたし拾いに外にでよっか」
エーフィは蔓で編んである手提げを持って外へ飛び出た。
目的は暇つぶしと食糧確保のためだ。← | →
[ TOP ]