真昼の夢 5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「せっかくのオフだったのになぁ」
「いいじゃないか、たまには」
狭い狭いソファーの上、半裸の状態で抱き合いながら、僕たちは会話を楽しんでいた。
時々、僕が喋ろうとすると、ブラッキーがキスを仕掛けてくるから、あまり長い話は出来ない。
気だるい体を持て余しながらも、満足感に満たされて、なんだかちょっと幸せだ。
「洗濯物も溜まっているのに」
「洗濯なんかいつでもできるだろ」
「そんなこと言って、君だって溜め込んでるじゃないか。せっかく天気もよかったから、まとめて…」
「グレイシア」
ちゅ、とキスを落とされて、思わず目を瞬かせると、ブラッキーは楽しそうに笑って言った。
「洗濯物なんかより溜め込んでるものがあったんだ、仕方ないじゃないか」
「ぶっ、ぶらっきぃ!!」
ソファーに置いてあったクッションで殴りかかると、いとも容易く僕の手からそれを奪い取ったブラッキーが、小首を傾げるようにして問う。
「それとも君は、溜まっていなかったとでも?」
「そっ、そういう訳じゃないけど」
こういうときのブラッキーはとても意地悪だ。
答えが分かっていようがなんだろうが、自分の望みの言葉を口にするまで、僕を問い詰めることを止めない。
僕にしてみればただ、他にもやりたいことがあったのになぁ、というくらいの話だ。
行為を始める前はあんなに高かった太陽も、今では沈みかけている。
「…夜があるんだから、昼間っからしなくったって…」
「もちろん夜もするさ」
「はい?」
思わず振り仰いだ先には、ブラッキーの満面の笑み。
「夜もするけど昼間もする。当たり前じゃないか。二週間ぶりなんだから」
文句を言おうと開いた僕の唇に、宥めるようなキスをしてきたブラッキーに、どうせ絆されるのが分かっていながら僕は、睨みつけることを止められなかった。
End.
090811
41000hitキリ番、名無し様リクのブイズCPおまかせで裏でした
リクエストありがとうございました
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