純愛さながら 2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ルカリオは、うんざりした。
バシャーモはいつだってこうなのだ。
「やだよ。こんな真っ昼間から」
「良いじゃないか、親はいないし。ねえ、もうたまんないんだ、ルカリオ」
ちゅっ。
と首筋に吸い付いてきたバシャーモを、ルカリオは煩そうに手で払う。
邪険にされたバシャーモは少しがっかりしたような顔をしたけれど、めげずに今度はルカリオの正面に回り込んだ。
「お願い、ルカリオ。我慢できないよ」
ね、と囁きながらルカリオの手を取り、バシャーモはそれを己の股間に押しあてた。
早くも熱を帯びた感触に、ルカリオの眉は不機嫌に歪む。
「一体何に盛ったんだか」
ぎゅ、とわざと強く掴んでやると、バシャーモは腰を引いて艶やいだ声をあげた。
色っぽい目付きで見上げてくるのが、腹立たしくもあり、煽情的でもある。
ルカリオは少しだけ機嫌を治した。
同時に、己の中に湧いてくる感情を認める。
全く、都合のいいことだと一人ごちた。
「バシャーモ」
ルカリオは名前を呼ぶと、すぐ傍らにあったバシャーモのベッドに腰掛けた。
勿体ぶった仕草で足を組んで、バシャーモを見る。
そしてハーフパンツから伸びた裸の足を、見せ付けるようにつんと差し出した。
「舐めて」
にっこりと、普段彼の友人たちが癒しと呼ぶ笑顔を浮かべる。
しかし、薄らと開かれた瞳には、確かに酷薄な色が宿っていた。
「したいんだろう?僕をその気にさせてよ」
「っ」
バシャーモが息をのむのがわかった。
と、次の瞬間にはもうルカリオの足元に擦り寄り、太股をそっと持ち上げていた。
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