無垢な悪役 5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ミソノに反応は無い。
でも、体のほうには反応があるのが少々面白かった。
両胸の突起に喰らいついて肌に転々と鬱血を残して散々いたずらしても、ミソノは起きなかった。
ただ、寝苦しいのか眉が寄ったままだ。
少し可哀想になるが、華々しい明日のため。
コノエは心を鬼にしてミソノのズボンに手をかけようとしてよいしょ、とミソノの足元に移動する。
散々上半身をいたずらしていたからだろう、そこはすでに立ち上がっており窮屈そうにスラックスを押しのけようとしている。
ボタンを外して、チャックを下ろす。
あ、派手な下着。
本当この人は派手なものが好きだな!と思いつつそのズボンを引き摺り下ろし、次いで下着も引き摺り下ろそうとしたところでコノエは動きを止める。
「…おっ…オハヨーゴザイマス」
「…なにして…」
上半身を起こしたミソノが、覚醒させる為だろうふるりと首を振る。
そして、自身に起きてる光景に絶句した。
息子が元気に下着に押さえつけられていて、コノエはなにやらその息子さんを解放しようとパンツに手をかけている。
え、なに?
信じがたい光景であった。
どれだけ言ってもどれだけ言っても、彼から求められたことなど無い。
だというのに、え、何?これどうみても、Welcome!いらっしゃいませ、召し上がってくださいだよね?
むしろ喰われそうになっていたのを知らないままミソノは嬉々として勢いよく起き上がり、その勢いのままコノエを押し倒した。
「ぎゃーっ!」
「コノエーーっ!」
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