中途半端に病 6
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぐり、と一層強く先端を擦られて、僕はたまらず自分の腹の上に精を吐き出した。
残らず出せと言わんばかりにリュウは射精してる間も踏むものだから、僕は身体を痙攣させた後に意識をそのまま飛ばしてしまった。
瞼を閉じる瞬間、リュウの笑顔が見えて胸の中がいっぱいになった。
次に目を開けた時、風景は先程の物置部屋ではなく、リュウの自室に変わっていた。
リュウがここまで運んできてくれたのかとぼんやり思考を巡らせる。
直後、がちゃりと戸の開く音。
音のした方へ顔を向ければ、リュウの姿が視界に映り込んだ。
「あ、起きた?具合大丈夫?」
「はい…まぁ…」
気だるげに返事をすると、リュウはそれは良かった、と言って隣に来た。
ゆっくりと妙にこざっぱりした身体を起こすと、リュウが触れるだけの口付けをしてくれた。
唇を離した後にリュウは不敵な笑みを浮かべながら口を開いた。
「ね、満足した?」
「あ…はい。満足出来ました」
「そう。だったらいい」
そのままぎゅっと抱き締められる。
リュウの匂いがほわりと鼻をくすぐってほっとする。
胸元に縋りついて、鎖骨におでこをくっつけて目を閉じた。
「リュウ、…付き合ってくれてありがとうございます」
ぽつん、と呟けばリュウはまるで当たり前のことをしただけ、とでも言うように僕の頭を優しく撫でてくれた。
窓から透けて差し込んだ日が橙色に染まる。
リュウの「こちらこそ」という言葉は、敢えて聞かないふりをした。
END.
120113
「足で」っていうのもいいと思うんです。
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