リリーピンクの暖かさ2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・卓球少女顔負けの素早い言葉のラリーを交わしながら適当に返事を打つ。
今日の飯はいりません、と。
じゃらじゃらとストラップがぶつかり合う音がする。
拗ねたまんまのセンパイが携帯を振り回しながら「じゃあ私も男の子とメールする!」なんて訳もわからないことを言っている。
携帯を閉じて犯人を問い詰める刑事よろしく、私は不敵に笑って頬杖をついてセンパイを見上げた。
う、と小さな唸り声をあげてぴたりとセンパイは動きを止める。
そして私と目を合わせたまま動かなくなって、頬だけが何故か赤くなっていく。
「そんなこと出来ないくせにー」
「出来るよ!だってシアちゃんには出来てるし!!」
「むーりー。だってセンパイ、私のこと好きでしょ?」
ぽんっ、とポップコーンが破裂したような音が聞こえた。
センパイは顔を真っ赤にしたままうーうー、とまた唸って口をもごもごと動かしている。
可愛い可愛い、と思いながら私は笑いが止まらなかった。
だって本当に可愛いんだもの。
年を取って大人になってもきっとセンパイはこんな風に可愛いままだといいなと思う。
そうでなくちゃ私が困る。
どんなに可愛い子や綺麗な子が来ても惑わされることがないくらい、センパイには可愛いまんまでいてほしい。
視線を外さないまま、止めの一言を刺す。
この後、どれだけセンパイが可愛い反応を示してくれるのか楽しみで楽しみで仕方がない。
「私だってセンパイのことが大好きだから、他の子なんかとメール出来ないよ」
END.
110725
ものすごく久しぶりに書いたら別人になりました。
シアちゃんとセンパイ。
GL書くのも久しぶりです。
シリーズにする気はないけど、ちょこちょこ書いていきたいなと思っていたりなかったり。
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