子供めいた自己主張5
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ガーディはばつの悪そうな顔で、ぽつりぽつりと語り出した。
この間、夏休みの課題が終わらず必死で終わらせていた私に相手をしてもらえなかったこと。
(ああ、そういえばそうだった)
それが寂しくて悔しかったこと。
だからその仕返しをしてみたかったこと。
全部全部、まるで子供みたいな理由。
つまり私は、この男の策略にまんまとハマってしまったわけで。
何だか悔しいのと、情けないのと、申し訳ないのと。
そんな気持ちが入り混じった感覚に、私は絶句した。
だって、そんな子供っぽい理由で、私はあんな本にガーディとの時間を奪われた。
イライライライラ、私の表情は百面相、怒りの表情に変わってく。
涙目のままキッ!ときつく睨めば、冷や汗を流しながら“ごめん”の一言。
ごめんで済めば警察はいらないのっ。
謝られたって私とガーディの時間は戻らないのっ。
イライラしながらガーディを見つめる。
その瞳は戸惑いがちに、私を見たけれど。
「ガーディで私を満たしてよ」
そんなこと、私は気にしない。
戸惑うガーディなんて、知らない。
突き飛ばすようにソファに倒して、その上に覆い被さって深い口付けを。
ここがリビングだということも、まだ昼間だということも忘れて、私は服を脱ぎ捨てた。
(あたしの大好きな人は)
(あたしだけのもの!)
End.
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