短編&Cherry | ナノ




笑顔を届けに来ました2


『どうしてクゥちゃんとご飯食べてるの?そんな事ひと言も聞いてないよ』

『どうしてって、別にわざわざ言う事でもないでしょう?あなたこそ帰りが遅くなるんじゃなかったの?』

『ずっと一緒に食事できてないから今日はがんばって早く終わらせたんだよ?』

『なに怒ってるのよ』

『怒るよ普通、がんばって早く帰ってきたらクゥちゃんと食べてるんだもん』

『遅くなるって言ったから先に食べてたんでしょ』

『だから、どうしてクゥちゃんとなの?聞いてない』

『聞いてない聞いてないってうるさいよ、いいでしょう別に』

『なにその言い方、それにそれ手料理だよね?私には作ってくれないのにクゥちゃんには作るんだね』

『これはたまたま…』

『たまたま?材料まで買い込んでたまたま?そんなに2人で食べたいならココじゃなくて外で食べてきたら?その方が2人っきりでゆっくりできるでしょ?』

『…分かりました、出ますよ』

『うん、出てけば?』

『出ていきますよっ!』


そんなやり取りののちスミレちゃんが出ていって3日。
ついに耐えきれず僕のもとにやってきたのが今だに頭を抱え込んでる目の前のバカ。

これで何回目だろう、スミレちゃんが出ていったっていう話を聞くのは。
たぶん僕の指じゃ足りない。



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