青空の下2
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「ところで先生。屋上でも煙草は吸ったらダメなんですよ?」
「ふーん…」
「また教頭先生に怒られても知りませんよ?」
「…リーフィアさんが言わなきゃバレないでしょ?」
「んー、どうしよっかな?」
「あ、そぉ…」
先生が携帯灰皿に吸殻を押しつけ、私に視線を向ける。と、同時にふわっと体が宙に浮いた。
「え?え?な、なんですか!?」
「んー…口封じ?」
抱えられたままドアからみえない裏手に回り、そっと体を降ろされる。
状況が掴めずポカンと放心状態の私に、先生は躊躇なく唇を合わせた。
ほんの一瞬だけの、触れるだけのキス。
「…これで口封じ、ね」
また少しだけふっと笑みが浮かんだ。
私はといえば、だんだんと沸き上がってくる言い知れない感情にただ戸惑うばかり。
本音をいえば素直に嬉しいんだけど、先生の本心を知るまでは安心出来ない。
「な、なんで…キス…?」
「んー…口封じ。と、…真っ赤になった顔が可愛かったから?」
「さ、さっきは気付かないフリしてたくせに…!」
「…そうだっけ?」
白々しいんだから。
でもバツが悪そうに目を逸らす先生はなんだかかわいい。← | →
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